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相沢さんと僕
梅雨が明けると、当然のようにやって来たのが夏だった。
通っている悠弦高校までの通学路にはほとんど日陰が無い。
体力に自信が無い身としては、辛い限りだった。
「おっはよ、水本君」
後ろから苗字を呼ばれて振り返ると、いつも元気な相沢千景さんがいた。
相沢さんはクラスメイトだ。
小麦色の肌と、短く切りまとめた茶色の髪。ちょっと釣り目。
夏服の裾から見える手足はスッキリ引き締まり、凹凸は少ないけど実に健康的な魅力を放っていた。
なんというか、屈託のない人で、見ていて危なっかしいような楽しいような。
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