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「何…言ってるの……?なんで私なんかの意見を聞こうとするの?理緒の人生じゃない!なんで私の事なんて気にするの?」
叫び声のような大きな声を上げると、理緒は寂しそうに笑いながら俯く。
その表情が胸を熱くさせた。
「美優が…また生まれ変わってくれるなら、世界中探すよ。そして、美優の事、ずっと見守っていくから。美優がそれを許してくれるなら……」
そんな事を言われたら決断できなくなる。
理緒と一緒に居たいと願っても、生まれ変われば、私は理緒の事を忘れてしまうし、理緒に魔物のまま生き続けることを強要することになる。
「何度生まれ変わっても…美優を見つけ出すから。だから、生まれ変わって欲しい。最後だなんて…言わないで欲しい」
そんな一方的な思いで、理緒は辛くないのだろうか。
生まれ変わるたびに忘れてしまう私に、いつか愛想を尽かすだろうに。
今だけの感情でそんな約束をしているのだろうか……。
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