親友

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――― 「由香里の元カレ?」 私が素っ頓狂な声を上げると、隣に並んで歩いていた美女、由香里が背中を叩く。 「声がでかいよ!」 叩かれた背中はさほど痛くない。 私の身体は大きい方だ。 というより、規格外。 顔も例えるならブルドックみたいな感じ。 社会人になっても未だ彼氏はできた事がない。 それに比べ、高校1年の頃からの同級生、笹倉由香里は、誰もが羨む美人だ。長く艶やかな髪、絹のような肌、大きな瞳と小さな鼻。すれ違う人は男女問わず振り返る。 そして、その隣に並んで歩く私を見て、「ぷっ」と、笑うの。
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