初恋

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初恋

気づけば目で追っていて。 気づけば彼のことしか見えなくなって。 気づけば好きになっていた。 高校二年の春、私は初恋をした。 朝、登校して教室に入ると真っ先に彼を見つける。 目が合わないことにほっとして。 目が合わないことに落ち込む。 授業中、真面目にノートをとる姿、うとうとしている時。 休み時間、いつも輪の中心で誰かのために見せる無垢な笑顔、友達にからかわれていじける顔。 部活中、いつもとは違う真剣な顔つき、点を決めた時の嬉しそうな顔。 彼の一挙手一投足に振り回され、ちょっとした笑顔一つで心が舞い上がる。こんな気持ちになったのは初めてでどうすればいいのかわからない。 なにもできない私は今日も貴方を見つめる。 この恋が届けばいいな。
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