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「私達、一生このままを続けましょう」
と彼女が言った。
「結婚して一緒に生活しても、関係を持たないでいるの。少しだけお互いに触れたりはするけど、そこまでに留めて、ああ、いつか、この人とそんな一夜を過ごすことができたらいいのに、と思い続ける。その方が長続きすると思わない?」
「僕が君と一緒に住みながら、他の女と関係を持つとは思わないの?」
彼女は目を細めた。それがやたらと挑発的だった。
「あなたがそんな事をする人だとは思えないわ」
「さて、どうだろう」
少し沈黙があった。
「今から君を奪っても、まだそんな事が言える?」
「さあね。でも、それはそれでいいかもしれないわ」
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