第10章 修学旅行と俺の○○

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ーバァンッ!! 「ひょえっ!?」 いきなり教室の扉が開き、俺は思わず変な声を出した。 幸い、教室に残っているのは俺だけだったのでよしとする。 教室の扉を開けた人物・・・千歳は、無言で俺の元へとやってきた。 「ちょっと、千歳さーん?おっきい音のせいで変なk・・・うわぷっ!!」 ちょ、ちょ、ちょ!? いきなり何!? 頭の後ろには千歳の手。 そして目の前には見慣れたネクタイ。 ・・・おや? もしかしてこれは、ハグってやつです? 「ち、千歳!?」 「・・・修学旅行、行かないで。」 「いやいやいや。学校行事の中でかなり大切なやつだよね!?行かなきゃダメでしょ!?」 「ユキが傷付くくらいなら、行かなくていい。」 その言葉に、俺は顔を歪めた。 くっそ。 何でコイツはこうも鋭いのか。 たしかにあの場所はあまりいい思い出がない。 だけど・・・。 「大事な友達と一緒に行くんだ。大丈夫だよ。」 「ユキ・・・。」 「それに、アイツと会う可能性の方が少ないだろうし!!」 「それ、フラg「アーアーキコーエナーイナー!!」・・・はぁ。」 フラグ? ナニソレオイシイノ? _______________・・・ ・黒羽 side・ ーPrrrr コール音が3回鳴った後、『はい。』と若干不機嫌そうな声がスマホ越しに聞こえる。 「ははっ。相変わらず、きっかり3コールで出るんやなぁ。」 『用がないんなら切りますけど?』 「そーんなこっわい声出すなや。ちゃあんとお前に用あるわ。・・・なぁ、“夏樹”。」 『何です?』 「計画通りに行動せぇよ?あの幼馴染君に気付かれんよぉにな?」 『・・・仰せのままに、黒羽様。』 嫌そうな声で様付けする夏樹に、思わず笑みが漏れる。 雪兎の傍におる時みたいに冷静にならんと、すーぐバレるで? 「ほな、始めようか。」
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