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「ついにだな。」
「ついにだね。」
「「やって来ました、食いだおれっ!!」」
「いや違うから。大阪だからな!?」
「分かってるってー。」
「うんうん。雪兎ってば冗談通じなーい。」
ぶーぶー文句を言う双子の頬を掴んで黙らせようかと思ったが、ここは学園内じゃない。
人の目があるし、諦m・・・。
「雪兎って変なとこで頑固だから、冗談なんか通じないんだよ。」
「そうそう。まるでお祖父ちゃんみたーい!!」
「お前らなぁっ!!」
ーベシンッ!!
「「ったぁ・・・。」」
「ちょっとは反省しろ。」
頬を掴んで黙らせなかった俺を褒めて欲しい。
・・・さて。
お分かりいただけたというか完全に分かっておられるでしょうが。
俺は今、大阪に来ています。
昨日まで散々千歳に「やっぱり行かない方が・・・。」と言われ続けたけど、無理矢理押し切って無事に修学旅行に行けました。
いやぁ、よかったよかった。
3年間で最も大事な行事である修学旅行に行けなかったら、俺発狂する自信あるわ。
だって修学旅行だよ?
カップルが出来やすいイベントトップ3に入る(雪兎調べ)イベントだよ?
初々しいカップルのイチャイチャを見なきゃそんでしょ!!
んで、夜は枕投げした後に恋バナ。
恋バナは必須だろ主に萌とか萌とか。
それに・・・俺はいい加減進まなくちゃいけない。
あの“過去”に囚われず、未来を向けるように。
そのためには、この地に来る必要があった。
「・・・自由行動の時に、“あそこ”に行こう。(ボソッ」
俺は知らない。
この言葉を聞いていた人間がいたことを・・・。
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