エピローグ

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「流石! 抜け目ないねぇ」 朔が感心したように言うと、渚が仁王立ちしながら悪戯っ子のように、へへへと鼻の下を指で擦る。 メイはその姿を見ながら、美人は何をやっても美人だとしみじみ思う。 「何を感心してるんだ?」 そんなメイの顔を覗き込むように太陽が見る。 「美人って得だなと思って」 「ふーん、お前は美人というより可愛い系だからな」 褒められたのだろうかとメイは微妙な太陽の言葉に複雑な顔になる。 「でも、俺はどんなに変わったとしても、いつでも一発で見分けられた、お前だとな」 ニッと笑う太陽にメイの心がたちまち晴れる。 「ありがとう。すっごく嬉しい!」 「それに、俺はお前の今の姿、好きだぞ。誰よりも可愛いと思う」 甘々な太陽に唖然とするメイだが、ハッと思い至る。 「もしかしたら、それ、誰かに言えって言われた?」 「お前、案外、鋭いな。黒先からの情報だ」 「何て?」 「お前がコンプレックスの塊だって……」 全く油断も隙もないとメイはムッと頬を膨らませる。 「別に塊じゃないわよ。いろいろ、ちょっとだけ自信がなかっただけ。でも、もう大丈夫。他人と比べても成長しないって、あれやこれやで分かったから」
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