さらにヤマト~この愛の行方~

4/8
前へ
/10ページ
次へ
 これで四度目の生まれ変わり。しかし記憶に残っていないだけであり、実際は何度も俺とチャコは出会い、そして愛を誓いあっているのかもしれない。 「また会えてうれしいわ。ヤマト」  瞳を潤ませて喜びを示すチャコに対し、俺はこの再会を素直に喜べていなかった。 「また……俺を殺すのか」  あとずさりしながら、俺は三度目のヤマト○○○○○○○の記憶を思いだしていた。あのとき、俺は愛を誓いあったはずのチャコの手によって生涯を終えたのだ。  俺の目が、チャコのしなやかな腕の先にある、網のついた棒をとらえる。 「そんなことしないわ。ただ保護するだけ。それが、今のわたしの仕事だから」  振り落とされた棒を、俺は身をよじりながらかわす。 「なぜだ! チャコ!! 俺たちは愛を誓いあったはず」 「ヤマト。あなたって本当に一途なのね」 「どういうことだ?」  チャコの言葉の意味するところを俺は理解できず、しっぽを丸めるしかなかった。 「そんなときは、この怪傑ジャッジちゃんにお任せよ!!」  どこからかチャコとは別の女の声がした。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加