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声の主を探し、チャコと一緒に首をせわしなく動かしていると、乱雑に積まれた袋の山の上に勢いよく人影が落ちてきた。
「ぶはあっ!! 死ぬかと思った」
全身にゴミをくっつけ、袋の山から現れたのは、一人の変な女の子。ワンピースのスカートがめくれあがり、トラ柄のパンツが丸見えになっている。
俺とチャコが唖然とする中、その女の子は俺にビシッと指を突き立てると、こう言い放った。
「あたしの判定だと、あなたは鈍感だね」
「なんだおまえは? 初対面の相手にいきなり鈍感とは失礼なやつだ。どうやら少し痛い目を見ないと、わからないらしい」
俺は全身の毛を逆立て、牙をむきだしにする。
「あたしの名は、怪傑ジャッジちゃん! 色々なものを判定しちゃう魔法少女よ!」
こっちは戦闘態勢だというのに、ジャッジちゃんとやらはなにやら意気揚々と両腕を天高くあげ、ポーズを決めている。トラ柄のパンツが見えたままで。
なんだか拍子抜けしてしまい、怒りも失せてしまった。
「というか、おまえも俺の声が聞こえるのか?」
「魔法少女だからね」
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