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それよりも今は、このジャッジちゃんの相手をしなければ。さっきの口ぶりだと、ジャッジちゃんは俺たちの生まれ変わりについてなにか知っていそうだ。
「ヤマトったら、チャコにしか眼中にないじゃない。だから視野が狭くなっちゃうのよ」
「う」
的確な指摘に、ぐうの音もでない。
「ズバリ。ヤマトのことを真に思ってくれているのは、チャコ以外にいるよ!」
パチンっと俺のひたいにデコピンすると、ジャッジちゃんはイタズラっぽく笑って闇夜に消え去った。
一匹残された俺は瞳を閉じて考えようとした。が、そんなことを必要とすることはなかった。
いるではないか! 俺が外に出かけるとき、「気をつけろよ」と必ず心配してくれるヤツが! 愛すべきヤツが!
「ワモン!!」
その名を夜空に届かんばかり叫び、俺は相棒の待つアジトへと急いだ。この胸に芽生えた愛を届けに!
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