出合い

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プロジェクトチームの会議、メンバーは新商品のサンプルを提示してきた。 試食して、どれを選考会議に出すか決めるらしい。 冬限定チョコレート、冬限定ロールケーキ、冬限定大福餅。 企画書と共にサンプルが三種類ずつ並べられている。 調味料などの配合が少しずつ違うらしい。 「冬と言えば、やっぱり口とけの良いチョコですよ。 生チョコ以来、絶大な支持がありますもん。」 自分の推す商品の特徴などを並べ立て、プレゼンが進む。 一通り聴いてから、サンプル商品を実食してみた。 間に水を含み、少量ずつ口にしたが、正直良く分からない。 次のロールケーキも、大福も、首を傾げていた。 チームのメンバーは、ぽっと出の俺に分からないのも当然と、生温い眼で見ていた。 「どれも、決めてに欠けるかなあ。」 ふとテーブルの端に置かれた箱が気になり、覗いて見た。 「これは?」 サンプルが入っていた。 「それは失敗じゃないですかね。 俺たちの指示書にないものですし。 勿体無いからおやつにすれって事だと思いますよ。」 取り出して手に取ってみる。 うん?抹茶のロールケーキだった筈だが、先程試食したものとは違い、小豆のようなものも入っていた。
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