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それから、まだ一度も病院には行っていない。
私は、鏡の前から移動をすると、部屋の中へと戻った。
テーブル上に置いてある処方箋の袋の中から、パキシルとルボックスの錠剤を取り出す。
これらは、抗うつ薬だ。拒食症にも使われる薬らしい。これを飲み続けてはいるものの、一向に改善の予兆はなく、私の体はさらに痩せていく一方だった。しかし、この薬のお陰で、気分は少しだけマシになる。だから、飲み続けているのだ。
もっとも、これは食後に飲むべき薬であり、空腹なら、ただでさえ弱っている胃袋を、さらに傷付ける結果になる。服用するならば、何か食べなければならない。
それがもっとも、難関だった。
私は、冷蔵庫へと近付き、扉を開ける。私にとって、食材を入れるこの箱は、魔窟のようなものだ。肌を撫でる冷気も、死者の国から流れ出る淀みのように感じる。
冷蔵庫の中には、ほとんど何も入っていない。食べ物は、私に恐怖を与える象徴になっているからだ。
以前は間逆で、食材が大量に入っていた。私は、その食材を、躾のなっていない犬のように、全て胃の中に入れようとしていた。
そして、その後で、その全てを吐いていた。無理矢理指を喉の奥に突っ込んで、胃を空にするのだ。
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