アマイさんとカライくん。

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 と言ってもカライ君はそんな事気にしません。  今は放課後、教室の一番前の席の隣同士の私達は、机をくっつけ合いっこしています。 何をしているかというと、勉強、です。 「あ、あの、ですね──」 「──さっさと言ってくんね? あとここわかんねぇ」  カライ君のペースは変わらず、あたしは、ここがこうでこうなります、と説明します。 「わかった。で?」  また、ぎろり、と見られてしまいました。 勉強の説明はすらすら言えるのに、あたしは自分の事になるとどもってしまいます。  カライ君はヤンキー色が強い男子です。 ですが学校をサボった事も暴力沙汰も起こした事はありません。 ただ、少し見た目と喋り方が強くて、勘違いをされてしまう男子なのです。
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