アマイさんとカライくん。

「──すぐにいいよって言ってくれたの、アマイさんだけなんだよね」

　聞けば、なんで？　とか、気にしないタイプかと思ってた、とか言われたそうです。

「逆に聞くけど、なんですぐにいいよって言ってくれたんだ？」

　答え合わせ、とカライ君はノートをあたしに渡します。

「い、勢い、かな」

「はぁ？」

「うっ、あの、びっくりするから瞬間的大声、やめてほしい、かも」

「……怖い？」

「え、う、ううんっ。そんな事は、ちょっとあるけど、大丈夫、です」

「ふっ、あんのかよ」

　と、カライ君は頬杖をついて少し笑います。

あたしはノートを見たまま俯きます。

　本当は、カライ君の事を怖いと感じた事はありません。

さっきも言った通り、びっくり、するだけです。