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「……あのね、ずっとカライ君に言いたかった事がある、の」
「何?」
「あ、あの、覚えてないのかも、しれない、んだけどっ──」
「──いーよ、ゆっくりで」
……あ。
──あの時も、カライ君はそう言ってくれました。
あの時は、まだこの学校に入ったばかりの頃です。
今よりも緊張しまくっていたあたしは全然喋れなくて、喋ってもどもってしまって、からかわれていました。
そんな時、カライ君が助けてくれたんです。
何が可笑しいのかわかんねぇんだけどもっと他の面白い事で笑えば、って。
それからです。
あたしも焦らなくていいんだって思えて、ゆっくりでも頑張って喋ろうって思えたのは。
前も今も、カライ君は変わりません。
ずっと、優しい男子です。
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