プロローグ

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「手を伸ばしても、空を掴むだけだった」 親と一緒に、学校から帰ってきて。光(ひかり)は部屋で一人、セーラー服のままベッドに寝転がってぽつりと呟いた。 SNSで見かけた言葉。目にした瞬間は、何て自分にピッタリなのかと思ったが。 「……どうしよう、イタい」 口にして、耳にしてみて痛感した。 伸ばしたと言っても、それはあくまでも比喩である。
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