リクエストする霊

リクエストをする霊

地元にあるこのカラオケ店は私が学生の時から利用しており、馴染み深いお店でした。学生も大人もよく利用しており、休日には予約を取らないと利用できないくらいでした。

外見は少し古いですが、中は綺麗にしています。カラオケ店の周りには車も自転車もかなり止まっており、お客さんは夕方とはいえ、多かったです。

私たちは中に入り、受付を済ませます。しかし、どの部屋もいっぱいのようで店員さんは少し悩んでいました。

「一部屋なら空いていますが、その部屋でも構いませんか？」そう言う店員さんの顔は少し暗かったのを覚えています。

「ええ、その部屋で構いません」
特に気にもとめず、私たちはマイクと伝票の入ったカゴを受け取り、受付から真っ直ぐ進んだ廊下から真ん中の部屋に入りました。

「ここってパーティルーム？めっちゃ広いな」
「こんな広い部屋、初めてです！テンション上がりますね！」
そこはかなり広いパーティルーム用の部屋でした。2人では申し訳ないくらいに広く、声もよく響きました。

さっそく、荷物を置いて歌おうとデンモクを探します。入り口のすぐ横に大きなテレビがあり、その横に大きいデンモクが一つ、小さいデンモクが二つあります。