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長閑に日々は移ろい行く
浅間宗一の事件から1ヶ月……。
俺……不知火龍彦と八代利伽、化身のビャクと蓬は、いつも通りの朝を……強制させられとった!
「あんたら―――? いつまで死んだふりしてるんや―――?」
死屍累々……道場で倒れて動かれへん俺等に、俺の実祖母である不知火禊は、なんとも朗らかな声でそう声を掛けた。
鬼とゆーんも生ぬるい、魔神のようなシゴキをしといてこの言い方……。
ほんまに、えー性格してんで……。
ばあちゃん……ゆーても、見た目は20代前半……悪くても半ばって感じや。
着てる着物はばあちゃんらしく地味な留め袖やけど、多分利伽が着てる様な服装でも似合うやろ。
「ほらほら―――。もう動けるはずやで―――。そんなに寝ときたいんやったら―――目覚められへん様にしたろか―――?」
「……くわっ!」
その声を聞いて、俺は力を振り絞って立ち上がった。
それに続いて、利伽、ビャク、蓬も体を起こす。
ばあちゃんのゆー通り、この道場におる間は疲労の回復速度が尋常やなく、どれ程“霊力”を消耗しても、瞬く間に回復しおる。
「なんや―――。立てるやない―――。ほなら―――ちょ―――っと厳しめにいっとこか―――」
「ちょっ、まっ! ……どわっ!」
俺の制止を全く無視して、再び……いや、新たに鬼神の修行が再開された……。
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