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俺がそんなことを考えている間に、妖精はついに人面樹に追いつかれた。幹のちょうど半分ぐらいの高さにある枝がメキメキと音を立てながら伸びてゆき、人間の手のように妖精の体を絡め取る。
「□▽▼■! ●○▲~~っ!」
妖精の顔が恐怖と苦痛に歪む。
(だから、そんな顔をされても無理だって)
「○◎■△! ○◎■△~っ!」
「…………ああもう! しょうがねえ!」
俺は意を決し、木陰から飛び出して坂を駆け下りた。
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