青春を謳歌しよう

2/2
前へ
/13ページ
次へ
私たちは、同士だ 本気でやりきった もう、これ以上の作品が書けないと思う程に 彼は、高校生だと思う 幼い 着慣れないスーツ姿が窮屈そうだ 私以上に人見知りなのだろう 高校生にしては、低身長な体がこわばって より小さく見える まるで高校時代の自分を見ているようだ まゆ猫の目を見て答える 「ねぇ・・・このパーティーつまんなくない?? おねーさんと一緒に抜け出さない??」 「えっ??」 少年は、きょとんとした 「先輩、まゆ猫先生、緊張して具合い悪いみたい 3人でちょっと外に行こ」 「お前!もうすぐ授賞式だぞ!!」 「いいのいいの!!誰かが言ってたじゃん エスケープ♪」 二人の手を取り私は、会場をでた そのまま先輩のスポーツカーがある駐車場へ 「王子、大丈夫か??具合い悪いなら部屋とるぞ?? ってお前は、俺の車まできてどーすんだよ!!」 「先輩、今日まで努力した私のお願い聞いてくれてもいいんじゃない?? 3人でドライブドライブ♪」 先輩は、うなりながらも車をだしてくれた 先輩は、運転席 王子は、後ろの真ん中に 私は、助手席に 「後で、3人でちゃんと編集長に謝るからな!!」 「わかってますって!!ね!王子!!」 「塩むすび先生まで王子って・・・・ 僕そんなに偉大じゃないのに・・・」 助手席から身を乗り出して王子に熱弁した 「何言ってるの!?あれほどのストーリーの面白さを持ち合わせといて!! 私、初めてだったんだから 自分からイラストを描きたいなんていったの 先輩にお願いされたのもあるけど」 先輩に目配せした 「王子が塩むすび先生のファンなのは、知っていたがこの作品を ヒットさせるにはどうしても塩むすび先生に描いてもらう 必要があった 俺が担当編集になって改訂前の原稿が手元にあった きっとこれを読めば自分が書きたいと言い出すと思ったんだ 光屋文庫のトップオブトップの塩むすび先生が 無名新人のイラストなんて普通なら描かせられない 失礼にあたる けど先生本人から描きたいと言われて断れる訳ないだろ」 「谷崎さんっ策士なんですね そのおかげで僕は、処女作で塩むすび先生に描いてもらうことができたので 有頂天ですが」 改めて褒められると恥ずかしいものだ
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加