女性をとりもどすシンデレラタイム

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女性をとりもどすシンデレラタイム

「こいつをパーティーで一番輝く女にしてください」 先輩、なれているのだろうか? 従業員さんとも中が良さそうだ 「かしこまりました」 の一声で先輩から従業員さんの手に私は、渡った 人見知りが発揮される 何を話していいかわからない 従業員さんは、私を奥の個室へと連れて行き ソファーに座らせてくれた 綺麗な従業員さん 着飾って輝ける人は、なんて素敵なのだろうと 惚れ惚れした 「お客様は、どんなお洋服がお好みですか?」 「えっ・・・私、ファッションとか良くわかんなくて・・・ すいません、私みたいな不向きな女がお店に来ちゃって・・・迷惑ですよね」 従業員さんが私に改めて目を合わせて答える 「そんな寂しい事を言わないでください 女性は、誰でも美しくなれるんですよ 私どもは、そのお手伝いをさせていただくだけです 私どもにお任せください 谷崎様のご注文通りにパーティーで一番輝ける女性にしてみせます」 こんな綺麗なパリコレモデルの様な方に応援してもらえる なんて夢のような時間なのだと酔いしれた ドンドン靴や服やアクセサリーが部屋に持ち込まれてくる まるでファッション映画を見ているようだ 一生きる事のない服を何着も体に合わせていく 女性のファッションの楽しさに目覚めそうだ 「ちなみにお客様は、谷崎さまの彼女さまでしょうか?」 いっきに冷静になり後ろに立つ従業員さんに勢いよく 「違います!!!」と否定をした きょとんとした表情で 「そうなんですか?こんなにかわいい方なのに」 「かわいい??どこがですか??私なんてただの干物ですよ・・・・」 従業員さんが服やアクセサリーを選んでくれて髪やメイクもしてくれる 「お客様、ご存知ですか?谷崎様の事? あの方は、パリコレ候補と言われる程に有名な大学生読者モデルだったんですよ 日本人離れしたルックスにファッション業界は、期待をしていました 日本からファッションの本場に進出できると期待されていました それを蹴ってあの方は、今の仕事に就職されました」 私の知らなかった大学からの先輩の話だ そんな過去があったなんて知らなかった 「わたくしモデル時代の谷崎様を知っていますが 今の谷崎様の方がいい顔をされています あんなに活き活きされた谷崎様初めてみました きっと幸せを手にされたのでしょうね」 「えっ?」 「お客様、できましたよ」
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