青春を謳歌しよう

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青春を謳歌しよう

「なんの話してるんですか?」 先輩が帰ってきた 「谷崎くんがファッションモデルしていた頃の話だよ」 「中川さん!!その話、今しなくていいでしょ・・・・ って中川さん!呼ばれてますよ」 「本当だ!!じゃ!塩むすび先生、パーティー楽しんで!!」 中川さんは、そそくさと呼ばれる方にかけていった 情報の整理がつかない 肝心なところが聞けなかったせいだ 私が口を開く前に 「あっ!そーそー紹介しまするの忘れてた・・・確かあの辺に・・・・ 王子!!こっちこっち!!」 少し離れた所に立っていた小柄な少年が早足でやってきた 「谷崎さん!!王子って呼ばないでくださいってどれほど言ったら わかるんですか!!??恥ずかしいじゃないですか!! それに僕は、こんなパーティーにきたく・・・」 少年の言葉を際切り先輩が紹介してくれた 「塩むすび先生、紹介します まゆ猫先生です」 と少年の頭をポンポンと軽く叩いた 「もー子供扱いしないでください・・・・ 塩むすび先生の前で恥ずかしい」 小柄な少年がどんどん萎縮する それとは、逆に私の心はどんどん高鳴った 「えっ!!まゆ猫先生ですか!! 今回、私とタッグを組んでくれた先生ですか!!??」 私の心を高ぶらせた原稿を書いた張本人が目の前にいる 会えるなんて夢にも思っていなかった 新人にして異例のヒット 元々目標にしていた新人賞は、もちろん ファンタジー部門特別賞、審査員特別賞に 新人にしてファンからのあつい指示を受け アニメ化も決定 異例中の異例すぎる大型新人 先輩の報告で二人で騒いだのを思い出す 「そんなに見つめないでください・・・恥ずかしいです」 「新人賞をはじめ色んな賞を受賞、来年には、アニメ化だなんて すごいです すごすぎます!!」 うつむいた顔があがり私と正面からむきあってきた 「やめてください!!僕なんか対した事ないんです!! 谷崎さんがみてくれなかったら僕は、その辺にいる高校生だったんです それ以上に塩むすび先生がいなかったら僕は、小説も書きませんでした!! いつか光屋文庫で先生にキャラクターを描いてもらう その夢がなかったらきっと持ち込みなんてしませんでした だから、今回もらった賞は、僕じゃなく塩むすび先生がもらうべき ものなんです!!処女作で先生に表紙を描いてもらった それだけで僕は、満足なんです もー小説を書かなくてもいいほどに・・・・・」
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