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そんなことを考えていたらいつの間にか服が脱げていて、なんなら体も洗われていて、随分とぼんやりしていたんだ、と我に返って慌ててあなたの体を洗おうと立ち上がる。
立ち上がろうとしてふらついた私を支えて座らせる。
「いいからゆっくりしてなよ。」
そう言って優しく体を洗ってくれる。
私は色々考えるのをやめて、目の前のあなたに意識を集中してみた。
「…ぼんやりしてごめんね。」
私がそういうと、こちらを向いて少し首を傾げる。
「え?別にいいよ?なんか面白かったし。
あんまり見ない顔してたし。」
一体どんな顔だったのか聞きたい…!
体を洗い終わったのかシャワーを体にかけてくれる。
そう思っていたら髪の毛にシャワーをかけ始める。
「え?なん、ちょっと?」
私が困っていると頭を予洗いし始める。
「洗ってみたかったんだよねー髪の毛。
もう少しぼーっとしててもいいよ?」
そう言われましても…と思っていたら私の頭を洗い始める。
私のポーチの中身をいつの間にこんなに把握したのか?
不思議な子。
正直自分で洗うより気持ちいい。
髪の毛の間を通るあなたの指がすごく気持ちよくて、これはまたお願いしてしまいそう…。
「髪の毛多いから、重たいでしょ?」
あなたは鼻歌交じりで髪の毛を洗う。
「俺、髪の毛洗うの好きなんだよね。短いからそんなに重くないよ。前に見せてもらった写真の長さだったら骨は折れるけど。
それでも洗いたいな。」
そんな笑顔、ずるい…可愛い。
って照れてたらシャワーが泡を流し始める。
あなたの指が髪の毛を梳かすように通っていく。
あなたはトリートメントまでしてくれるんですか!?
介護されてるみたいで恥ずかしくて辛い。
どこかから蒸しタオルまで持ってきて…なんて丁寧な…。トリートメントした髪を蒸しタオルで包んで私を湯船に入れて、あなたは自分の体を洗い始めた。
普段なら私がするのに、なんか後ろめたくて湯船から上がろうとすると肩をおさえられてしまった。
「俺、まだ入ってないんだからゆっくりしてなよ。
たまには先にお風呂浸かってさあったまって。」
いつもと逆のことをされてしまってる。
あなたもこんな気まずかったのかしら…。
そんなこと思っていたら洗い終わって湯船に入ってくる。
そうすると私の肩にお湯をかけて私を後ろから抱える。
「ほら、よっかかって。
肩冷えちゃうよ。」
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