18人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
第五話 満足いくまで味わいたい。
二人でいたって心細いの。
夜睡る時に思うのはこのまま朝が来なくてあなたに会えなかったら。
せめて手だけでも繋 いでいてほしい。
出来れば抱きしめてクシャクシャにして欲しい。
溶けてひとつになりたい。
キスもして欲しいし目を見て笑ってほしい。
「甘えん坊か。」って怒られたっていい。
だって甘えん坊だから。
もっと甘やかしてくれてもいいじゃない。
キスしながら胸を触って。
高いワイングラスを扱うように転がしてほしい。
私はあなたの首にキスしてあなたの鼓動を舌で感じたいの。
だからもっとゆっくり抱きしめていて。
求められてるのがこれじゃなくて穴だけだとしても私が求めてるのはこれなんだから。
あなたの匂いも味も感じていたい。
私の口は寂しがりだから。
もっと沢山味わいたい。
その間は私を強く抱き締めていて。
夜が駆け抜けてくれるのをあなたとこうして待っているのはとても喜ばしくて。
お休みの日が早く来ないかなぁと伸びない首を長くして待ってる。
あなたと溶け合う夜が来ることを願ってる。
それが終わったらまたお休みまで愛してもらえなかったとしても。
どんなに暑い夜でもあなたを求めて私の腕は伸びてる。
最初のコメントを投稿しよう!