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ファルコン1に続いて、
ファルコン2,ファルコン3もまた、
鮮やかに甲板へ降り立った。
着艦した戦闘機が艦首方向へ移動すると、
最後に上空を哨戒していたヘリコプター3機が
甲板へ下ろされた。
これで、上空に航空機は1機もいない。
『航空管制よりCIC、11:25、全機
着艦を確認!』
『CIC了解』
航空管制室からの報告を確認すると、
部屋の責任者とおぼしき男が自身が
装着しているインカムのスイッチを入れた。
艦橋へ状況を報告するためである。
『こちらCIC。11:25、全艦載機収容完了。』
『よし、次の指示を待て。』
ややしばらくして、年配の男の
低く、威厳に満ちた声が
艦内に響き渡った。
『群司令より、第一護衛艦隊群全艦に告ぐ。
1時間後、艦隊は低気圧へと突入する。
中心気圧は942hPA。最大風速は50m/sの
超大型である。特に航空自衛隊諸君は
経験したことのない事態となるだろう。
各々が与えられた任務を果たし、全艦が
無事横須賀に帰港できることを期待する。以上!』
戦闘配備を示すアラームが
大音量で鳴り響く。
それに続き、艦長の号令が全艦放送で
艦内を駆け巡る。
『総員戦闘配置に付け!』
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