Should Become Happy

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  「これ可愛い!」 そう言って理子が商品棚から取ったのは、理子のお気に入りの雑貨屋でピンクと赤のチューリップのデザインが入った小さなポーチ。 今日も俺は理子と放課後デートを楽しんでいる。 「理子ってチューリップ本当に好きだな」 理子は昔からそうだった。 小学校の時はチューリップのついたヘアゴム。 鞄にもチューリップのキーホルダーを付けていたほど。 でも黄色のチューリップだけは絶対につけない。 『望みのない恋』って花言葉があるかららしい。 女子ってそういうの一々気にするよな。 「だって可愛くない?」 いや、俺にはお前が一番可愛いから。 「チューリップのモチーフが入ってるとついつい買っちゃうんだよね~。このポーチ買っちゃおっかなぁ!」 頭が沸いていた中、放たれた理子の発言に俺は固まってしまう。 何故ならば、
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