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警察官が、ビンの側面を、ピタピタと俺の頬に当ててきた。
思わず後ずさった俺だったが、狭い路地裏で、すぐに背中が壁に行き当たってしまう。
「まったく……ただの巡回で済むはずが、あなたのせいで要らない手間だ」
冷ややかな視線を俺に注ぎながら、警官が嘆息した。
「俺は、あなたみたいな酔っ払いが死ぬほど嫌いなんですよ。毎晩毎晩、警察がどれだけ手を焼いてると思ってるんです?」
知らねぇよ、と俺は内心で言い返した。
俺が酔っ払って、ビール瓶を割るなんて蛮行に及んだのは、誓って今日が初めてだ。
それなのに、見知らぬ酔っ払いのこれまでの愚行が、すべて俺の罪であるかのように、イケメン警官が俺を壁際に追い詰め、目をすっと細めて宣った。
「二度と悪さが出来ないように、躾けてあげましょう」
俺は耳を疑った。
「な……って、おいっ」
警察官の手が伸びてきて、俺の手首を捉えられる。
え、と思った瞬間、もう反対の手も掴まえられ、俺の両手首には手錠が嵌められた。
「たっ、逮捕されるようなことじゃないだろっ」
俺は思わず叫んだ。
確かに、ビール瓶を割ったのは悪いが、それでも手錠をかけられるようなことじゃない。
しかし警察官は、
「バカですかあなたは。あなたのしたことは立派な犯罪ですよ。でもまぁ、こんなことで調書を作るのもめんどくさい。俺が個人的にあなたを罰してあげます」
と言って、突然俺の足を払った。
「うわっ」
悲鳴を上げながら、バランスを崩した俺は、その場に膝を付いてしまう。
その俺の髪を上からむんずと掴んで、警察官が自身の下半身を俺の唇にむぎゅ、と押し付けてきた。
「うわっ、なにしやがるっ」
思わず顔を背けようとしたが、髪を掴まれているために動きが制限されてしまう。
「しゃぶりなさい」
警察官が、無慈悲にそう言った。
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