【序章】 闇の7日間

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龍神は通常人里からは離れた山の上に城を築き、ここから人々を見下ろすように生息していた。 神殿を真っ直ぐに見下ろせる場所が、特に龍神達からは好まれたため、龍神の城へ行くには神殿を経由しなければならない。 神殿を通過するには、当然信者にならないといけないため、信者の数は鼠算的(ねずみざん)に増え続け、神殿の力は(おの)ずと強大になっていった。 次第に龍神を(まつ)るための神殿は、【龍神党】という本来の役割からは外れた存在になっていく。 龍神党の神官達は最初こそは龍神を敬っていたが、信者数が増すほどに権力を増し、我が物顔に行動していくことになる。 宗教家というよりも、今で言う政治家の役割に近いのかもしれない。 気づけば龍神達の存在自体がただの信仰の象徴となり、実際に人々を扇動(せんどう)していくのは神官達になっていった。
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