【第1章 1】赤い翼と旅楽団

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「ゼノ?選ばれた?魔力?というか、おじさん何者??」 「ああ、紹介が遅くなりすまなかったな」 オーは(ひげ)で隠れている口元に手をやると、おもむろに咳払いをし、何かをぶつぶつと唱え始める。 すると、旅楽団の派手でラフな衣装が、(またた)く間に、(おごそ)かで繊細な礼装へと変わっていた。背中には重厚なクローク、頭には顔のサイズよりも大きな山高帽(やまたかぼう)が乗っている。 「私はこの世界に7校ある魔法学校のうちの1つ。最も中央に位置する第一魔法学校、そこの校長をしている、オーディンという者だ。そなた達に、魔法学校への入学許可証を進呈(しんてい)しよう」
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