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鞄を取りに教室に戻ると小金井が必死にプリントと向き合っていた。
小金井は隣の席にいる女子。
そういえば小金井はバカだけどいつも集団行動しているわけじゃない。
1人でさっさと行動するし男子とも1人で会話をしている。
理由はバカだから、にしておくか。
「ああ大平!ナイスタイミング!」
俺に気が付くとほっとしたような笑顔になった。次の言葉が分かるから先手を打つ。
「バカに教えるほど知識を無駄にはしない主義」
「・・・あんた悪魔でしょ」
さっき告白してきたナントカて女は俺の全部がいいとか言ってきたけど小金井は違う。
思ったことなんでも言ってくる、嘘のない女。
自分の席に座ってシャーペンを借りてヒントを書いていく。
「これでも解けなかったら小学校からやり直せバーカ」
「小学校?せめて中学にしてよ」
「消すぞ。ヒント」
「ああああ!!嘘です嘘です!小学校からやり直しますからー!」
「ははは、小金井ってほんと面白いよな。おもちゃに丁度いいし」
鞄をとったらすぐに帰るつもりでいたけど小金井がプリントを解き終わるまで待つことにした。
これは気まぐれだ。
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