bench time 第1章

5/5
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
アキさん大丈夫なんだ、と改めて思った。 革のキーホルダーを眺めながら早速、プレッツェルを一口。 薄い表面がパリッとして、中がふわっと。 塩味が効いた美味しいパン。 はぁ~アキさんだ。アキさんの美味しいパンだ。 そのプレッツェルを食べたと同時に、止まっていた時間が動きだした気がした。 ホッとした。思わずカオリさんにメールで教えた。 「コラッ!マコ!アンタの所にアキさんが行ってたら、とっくにコッチにも来てるの!当ったり前でしょ! …でも …… 良かった…ね」 メールしたのに電話で返して来たカオリさん。 カオリさんも嬉しいんだな。良かった。 夏の季節が終わりを告げる様に、満月の月明かりが、静かな街を照らしていた。 第1章 終
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!