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アキさん大丈夫なんだ、と改めて思った。
革のキーホルダーを眺めながら早速、プレッツェルを一口。
薄い表面がパリッとして、中がふわっと。
塩味が効いた美味しいパン。
はぁ~アキさんだ。アキさんの美味しいパンだ。
そのプレッツェルを食べたと同時に、止まっていた時間が動きだした気がした。
ホッとした。思わずカオリさんにメールで教えた。
「コラッ!マコ!アンタの所にアキさんが行ってたら、とっくにコッチにも来てるの!当ったり前でしょ! …でも ……
良かった…ね」
メールしたのに電話で返して来たカオリさん。
カオリさんも嬉しいんだな。良かった。
夏の季節が終わりを告げる様に、満月の月明かりが、静かな街を照らしていた。
第1章 終
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