bench time 第2章

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とても風邪をひいてるとは思えない流暢な話し方。信金勤めとはいえ 一回り以上 、歳下の自分に低姿勢で敬語を使われると、より胡散臭い。 まぁ信金さんは悪気はなく、その様な態度や話し方が染み付いてしまっているのだと思う。確かに軽い感じの人で酒癖も良いとは言えないが、金融機関に勤めてるのだから大変な事も多々あるだろうし。 健康診断と言っても軽めの検査ばかりだった。すんなり終わらし会社に戻る。戻る途中、コンビニに寄った時。コンビニの駐車場の端っこで、おばあちゃんが座ってた。 よく見ると辛そう。声を掛ける。やっぱり辛そう。アキさんの時を思い出し救急車を呼ぼうと…でも、おばあちゃんは呼ばなくていいと。どうしようかと思ってたら… 「おばあちゃん!大丈夫?ツライの?」 大きな声で…信金さんだった。 信金さんは慣れた感じで、おばあちゃんに色々聞いてた。 「わかった!一緒に病院行こ!ほれ、背中に乗って!」 信金さんは、そう言っておばあちゃんを背負い駆け足で病院の方へ。幸い、病院は近くなので自分も付いて行った。おばあちゃんと信金さんの置いて行った荷物を抱えて。 病院に着き、おばあちゃんを診察室へ。 年齢が年齢だけに心配したけど大丈夫そうだった。 はぁはぁ言ってる、信金さん。 ただ信金さんは、おばあちゃんが大丈夫そうと聞き笑顔だった。     
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