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つかれている。正直、疲れている。男をそういう風に感じてしまうくらい、疲れているのだ。
これは本当に、誰に弁明するべきかわからないが、俺が彼に感じているのは、恋情でもなくて、性的な意味でもなくて、その証拠につり広告のグラビア雑誌を買おうか悩んでいるくらいに女性が好きだ。
でも、このきゅんの意味が分からなくて、混乱している。
その時、電車がカーブに差し掛かり、人の傾きに押された。俺は体を支えきれずに、彼に寄りかかってしまう。彼は俺の肩に手を置いて、支えてくれた。
「大丈夫ですか?」
「ああ、すまん」
「ふふ。先輩でもこんなことあるんですね。可愛いです」
あー。あー。あー。
この世のどこに、先輩を可愛い呼ばわりする後輩がいるだろうか。
そして、それに苛立ちを覚えず、ちょっと照れてしまっている俺は、終わっている。
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