第三章 偽善者

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「でも、春樹って自殺したって聞いたんだけど、生きてるの?」 女子の中心だった茜が聞く。 「それはわからないな、俺たちの中では死んだことになっているが実際春樹から手紙が送られてきた。 でも、もしかしたら他の誰かが送った可能性もある。」 健太がそう言うと周りが少しざわついた。 「じゃあ誰が…」 誰かがそう言うと健太が1つ提案してきた。 「もしかしたら他のクラスの人が知っているかもしれないから連絡先知っている人は手紙のことは隠して春樹の事を聞いてみようよ。 もし何かわかったらまたグループで話しして、今日は解散しよう。」 そう言うとみんなは納得して今日は解散することにした。 智司の大学には、他のクラスだったやつが2人いるので月曜日に聞いてみることにした。 翌日、図書館から歩いて帰る太一。いつものようにトンネルを通る。 トンネルの中には顔が見えない人が壁に寄りかかって立っている。 気にせずに通り過ぎると後ろから急に何か硬い物で殴られた。 太一は頭から血を流し倒れる。 だが、太一は抵抗しようと必死に手を伸ばし相手の足を掴むが、相手はすぐに払い除けてもう一度殴った。 その後、たまたま通りかかった人に見つけられた。 その頃智司はアイスを片手にテレビを見ていると、 「速報です。今日の午後6時頃に男性が〇〇のトンネルで何者かに殴られ、遺体で発見されたとの情報が入りました。 遺体の名前は倉重 太一さん21歳です。 なお、犯人は未だわかっていないとのことです。」 智司は唖然とした。
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