4人が本棚に入れています
本棚に追加
第三章 偽善者
あの手紙から数分後、久しぶりに智司らのLINEのグループから通知がきた。
「みんな来た?
横尾からの手紙だろ、来たぞ。
なんなの?うちらも殺されるの?
いじめてたのはあの2人だろ、どうして俺たちまで…
みんな落ち着けって!いたずらかもしれないだろ。
じゃあ、あの2人が死んだのは偶然ってこと!?そんなわけないでしょ!
次は俺たちか…
…
……
とにかく、1回みんなで集まらないか?
そうだね。
そうだな。
うん…
じゃあ明日の14時ぐらいで、場所は〇〇公園で。
わかった
おけ。
おっけー 」
みんなが賛成していく中、智司らのクラスで頭のいい奴数人が、
「バカバカしい、付き合ってられるかよ。こっちは暇じゃねーんだよ、お前らと違ってこっちは勉強で忙しいんだよ。
こんな茶番に付き合ってられるかよ、俺は行かねーからな。
俺も忙しいからやめとくわー。
私も。
なんなの、お前らだって見て見ぬ振りしてただろうが。
いいよ、ほっとけって。
じゃあ、あいつらはほっといて明日〇〇公園でな。 」
俺も明日はバイトがあるがこれは休んで行った方がいいな。
智司はすぐにバイト先に電話し適当な嘘で休んだ。
緊急事態とはいえ、智司は明日みんなを久しぶりに見るから少し楽しみではあった。
翌日
智司は集合時間より少し早めに行くと、人が数人いた。
よく見ると見覚えのある顔だったのでもしかするとと思い、話しかけてみた。
「もしかして健太?」
その人はこっちを見て少し驚いた表情になった。
「おぉ!智司か!一瞬誰かわかんなかったよ」
健太とは中学まで一緒でクラスの中心にいるやつやそうでないやつとも仲のいい中間にあたる人でそこそこ人気もある。
「やっぱ健太か!久しぶりだな~」
そう言ってしばらく他の人達とも昔話をしていると、残りの人達も集まって来た。
「やっぱりあいつらは来ないな~」
昨日のLINEで言っていた頭いいやつら、太一と由紀と学は来なかった。
「まぁしょうがないよ。それより手紙についてこれからどうするか話し合おうよ。」
クラスの中立の立場だった健太がまとめる。
最初のコメントを投稿しよう!