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静かに空を見上げる
ポツ
瞼の少し上、冷たい何かが弾ける
ポツ、ポツ
右の頬骨、冷たい何かが流れる
ポツ、ポツ、ポツ
額、鼻、顎、冷たい何かが体温を奪う
息をすうっと吸い込むと、冷たい空気が鼻の奥を満たしてゆく
体は酸素を欲しているのに、冷たい酸素はそれを拒む
”苦しい”
そう、雨の中は苦しい
私は雨の中にいる
君の言葉が弾け、君が私の中に流れ、君が私の心を奪った
言葉よ、届け
息をすうっと吸い込み、空気の冷たさを感じた
答えは、否
私は君が好きなのに、冷たい君はそれを拒んだ
”苦しい”
そう、君の中は苦しい
雨が地面を叩く、君が心を叩く
雨が地面に沈む、君が心に沈む
雨はまだ止まない、君はまだ止まない
”いつ晴れるかな？”
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