王国軍基地着陸作戦

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 智樹の自己紹介に、周りの兵士達はざわざわ…… と反応していた。 「日本国って何処の国だ?」 「航空自衛隊って何だ? 軍なのか?」 「カーソン牧場なら俺知ってるぜ! 町外れにあるでかい牧場だ!」  などの、ざわざわ…… とした兵士達の声が耳に入ってきた。 「お手伝いさんときたかぁ!」  無精髭の男はヘルメットを脱ぎ、頭をぼりぼりと掻きながら話を続けた。 「で、そのお手伝いさんが何の用で王国軍の基地に来たんだ? あと、そのドでかい鉄の鳥はなんだ?」  無精髭の男は面倒くさそうに軽い事情聴取、というよりも職務質問に近い質問をしてきた。 「俺は、クラストージ王国の国王、グラディスさんって人に呼ばれて城に来た! この機体の事は、まだたぶん言っても信じてもらえないだろうが、空を飛び戦う為の兵器だ! 王様に、この戦闘機も見たいって言われたから持ってきて、着陸をここでしろと言われて着陸したら、この通りのありさまだ!」  智樹は嘘をつかずに正直に答えた、無精髭の男は一見、やる気が無いように見えるが多分デキる男だと瞬間的に、いや、軍人的に理解できたのだ。 「なるほど! 王様に呼ばれたんだな? ここにその戦闘機とやらを着陸させろと言ったの誰だ?」     
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