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智樹はここも正直に言おうと決意した。そして、ここに着陸しろと指示した人間を、後で問いつめるという事も決意した。
「ノーリ・ベンダーだ、ユークリッド研究機関の僕っ子所長さんの!」
そう言い終えると、向こうの方から車が猛スピードでやってくるのがわかった。
「すまん、ローフィィィィィ! 僕のミスだぁぁぁ! 何か忘れていると思ったら、軍に話を通すの忘れてたぁぁぁ!」
車に乗っているのはノーリで、大声で智樹に声をかけている。
「だから言ったじゃん! 大した事無いって!」
無精髭の男、アゥストフはまた頭を掻きながらWTのコックピットに戻り、コックピットハッチを開けながらホバーするWTで、元来た所に戻っていった。
すると、先ほど全体に指示を出していた男の声が、またスピーカーから聞こえてきた。
「全機撤収ぅぅぅぅ!」
兵士達はざわつきながらWTをホバーさせて、元来た所に撤収していった。
そしてノーリの乗った車が、バイパーゼロの横にぴったりと着いてノーリが話しかけてきた。
「ごめんな、ローフィ」
「大丈夫! 何とかなった!」
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