未知との遭遇

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「お前と僕の会話のすれ違い、WTを知らない事、僕の知らない戦闘機という空飛ぶ鉄の塊、すべてを考慮して考えた結果、お前はこの世界と平行に進んでいる別の軸の世界から転移してきたと考えられる! いわゆる異世界転移というものだな!」  ノーリはつらつらとよく分からない事を言い出した。  智樹は無い頭で考えたが、処理が出来ない事だったので考える事をやめた。 「んー、わかんねぇからもういいや! とりあえずここは異世界で、自衛隊って組織はこの世界に無いってことだろ? あっ、俺! 家とかねぇや! どうしよう!」  智樹は昔から楽天家で、航空自衛隊の入隊も、高校3年生18歳の時に、実家の銭湯に来ていた自衛隊員にスカウトされ、ノリで卒業後に入隊したのであった。  そのあとは、持ち前のコミュニケーション能力と、状況判断能力を生かして、パイロットとして成長し今では航空自衛隊きってのエースパイロットとなったのだ。 「この戦闘機を研究させてくれるなら、この国の基礎的な情報と、機体のメンテナンスと燃料の補給、住居と仕事を僕が用意してあげよう!」  ノーリはそう言うと、カーネルさんにウインクをした。  ノーリのウインクを受けてカーネルさんはまた狐につままれた様な顔をしていたが、カーネルさんは元来気が弱い性格なのだろう。「うん」といいながら肩を落としていた。  智樹にとっては願っても無い申し出だったのでこの要求に二つ返事で、YESを出した。     
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