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「フザたもん、送りつけやがって!」
「グミオのくせに!」
「最底辺のくせに!」
って、キレましたよ。
グミオのことシメてやるって、マサキ、トウシ、俺の三人であいつんちに乗り込んだんです。
ところが、家にはグミオはいなかったんです。
一緒に暮らしていた婆さんの死体があって。
もう完璧に腐っていました。
警察の調べじゃ病死ってことでした。
グミオが病死した婆さんの死体を放置して、どっかに出かけたのか、
グミオが出かけたあとで婆さんが病死したのかは、わからないってことでした。
グミオの家で俺たち三人が見たのは、ぶら下がり棒やダンベル、ベンチプレスといったトレーニング器具。
公務員試験の問題集。
それに、グミオのものらしい血まみれの足跡でした。
その足跡もなんか変なんですよ。
足の指が妙に短いような……。
しばらくして、高校でもサッカー部に入ってレギュラーだったトウシのところにグミオの足の指が届きました。
郵便で。
第一関節、第二関節で、ちぎれていて、どろどろのぐちゃぐちゃに腐った指です……。
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