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無事看護学科に進学した私はそこでやっと少し"死"に近づくことが出来た。
病院研修では死を宣告された老人や、生まれつき長く生きることの出来ない病にかかった子供にも出会ったし、人体解剖にも立ち会った。
そして無事に看護師になると、実際に死に立ち会うことになった。
初めて立ち会った"死"は76歳の老婆だった。
彼女は末期の胃癌だった。施せる治療ももう全て終わり、遂にその時を迎えた、といった具合に緩やかに死を迎えた。
老婆は息子家族に看取られ、静かに息を引き取った。
私はその老婆の死に顔をみて、美しいと思った。
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