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そしてそれから自分がいかに美しく死ぬか考えるようになった。 それは自殺ではいけない。自分の体に傷をつけて死ぬのは不本意ではなかったし、尿や涎を垂らして死んでいる自分を誰かに発見されるというのは想像してあまり気持ちの良いものではなかった。それから死を恐れて死ぬのは美しくないと思った。だから殺人や事故で死ぬのは私の美学に反するとして排除した。だから交通ルールは絶対に守ったし、なるべく人から恨みを買わないように心がけた。
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