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「…何故に見つからないのだ!!」
ドンッ!
と、机を真っ二つにする勢いで握り拳を叩きつけ、彼は咆哮した。
あれからすでに、二週間が経とうとしていた。
「大袈裟だなぁ」
相変わらず、隣りの席の風花はそんな純一郎に付き合っている。お情けの突っ込みもオマケ。けれどその目は手元のスマホに注がれている。しかし。
キッ!
と実際に音が鳴ったかどうかはさておき、純一郎は風花を睨んだ。
「どうして誰も彼女を知らないんだ。あんなにキレイな女の子なのにっ!」
「だからさ~、純一郎の表現は曖昧すぎるんだって。全然特徴掴んでないじゃん。そんな説明じゃ顔もわかんないよ。無理無理無理」
「でも…」
「そろそろ諦めたら?」
「でも…」
「誰も知らないって言うんだからしょうがないって」
「でも…」
と、初めの勢いはどこへやら。純一郎はどんどん沈んで行った。
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