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永遠の時を繰り返すが幼馴染みは死んでしまう。運命は変わらない。
どうすればいい? どうすれば幼馴染みを死なせずにすむのだろうか。
そんなことを無限の繰り返しの中で考えていく内にある可能性に思い至った。
これだけは未だに試したことが無い。
いや、そもそも考えつくことすらなかった方法だ。
幼馴染みが死の運命から逃れることは出来ないのは。
―――自分という存在がいるからではないのか?
もはや記憶が摩耗する程に繰り返した。しかし、自分を世界から消したことだけは無かった。
運命は18時30分丁度に必ず1人の命を奪っていく。
なら、その1人に自分がなればいい。
幼馴染みの代わりに自分が運命の犠牲になる。
他人を使うというのも考えたがすぐに却下した。
だって、幼馴染みの代わりになれるのは、幼馴染みである自分しかいないんだから。
他の人に譲ることは出来ない。そもそも誰にも譲らない。
幼馴染みは自分だけの幼馴染みだ。
だから、自分が命を捨てることで救う。
誰にも邪魔はさせない。
さあ、あの日を繰り返そう。
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