まひるのキャスケット 第1話

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○同・キッチン(朝)    姉妹の祖父・星出恒河(ほしで・ごうが)が台所でエプロンを脱ぎ、    古いスマートフォンを操作している。    ボタンをタップし"送信完了"の文字が表示されると、    ズボンのポケットにスマホを押し込む。    作りたての朝食を食卓へ並べる恒河。    制服に着替えた真昼が、ダイニングにやってくる。 真昼「ゴウじい、おはよう」 恒河「真昼、おはようさん」    真昼が制服を着ていることに気が付く恒河。 恒河「そうか、登校日じゃったな。真夜はまだ寝とるんか」 真昼「うん。ありゃしばらく無理そう」 恒河「まぁええか。冷めんうちに早よう食べようや」 ○同・ダイニング(朝)    テーブルにはオムレツ定食が二膳、綺麗に用意されている。    食卓に向かい合わせで座る恒河と真昼。 真昼「ゴウじい、いつもありがとう」 真昼・恒河「(二人部屋に向けて)いただきます!」    寝室から真夜の反応はない。    真昼が眼前をタップしマイラインを開く。    天気予報番組が映し出される。 気象予報士「本日の天気は晴れ。お洗濯にうってつけの一日です。  今夜のお祭りでは綺麗な星空が見られるでしょう」     
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