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まひるのキャスケット 登場人物紹介
○星出 真昼(ほしで・まひる)
本作の主人公。16歳。勉強はからきしだが、地学と地理だけが大得意。
13年前、両親が赴任先で地震に被災して行方不明となっており、祖父と姉の3人で暮らしている。祖父から「両親は星になって空から見守っている」と教えられ、ラジオ番組『お空のサイエンステレフォン』へ電話をかけたことがきっかけで、宇宙へ行くことを夢見ている。
周囲からは優秀な姉と比較されがちで気の弱いところがあるが、ケンカしつつも姉のことを慕っている。亡くなった真夜を弔うため、墓地不足の地球を飛び出し、スペースキャスケットに出場する。レース中に、真夜を弔うことよりも、真夜とずっと一緒に居ること願ってしまい、葛藤することになる。
○星出 真夜(ほしで・まよ)
真昼の姉。18歳。国立最高大学へ2年飛び級している大学2年生。傍若無人で真昼をたびたび振り回すが、妹のことを可愛がっている。高い所が好き。祭りの夜に、樹上から転落。第二頚椎を骨折し即死するが、スペースキャスケットに出場するため、祖父が開発したAIで人格を復元される。
自我が強い性格から自身の死後をプロデュースするためスペースキャスケットに出場するが、本当の目的は、幼い真昼が『お空のサイエンステレフォン』で尋ねたある質問の答えを示すためだった。
○星出 恒河(ほしで・ごうが)
78歳。真昼と真夜の祖父。普段は高級霊園の管理人をしているが、実は世界的に名高い在野の博学者。遺骨から特定の記憶転移物質を発見、これの抽出に成功する。この物質を応用した高精度人格再現AI・メモリーズを開発した。
過去に亡き妻・真朝の人格をこの技術で復元し、不正入手した軍事ロケットの設計図から、キャスケットと呼ばれる高速葬送宇宙船を建造する。このキャスケットにMartha-Iと名付け、真朝のメモリーズを載せて無許可で宇宙へ発射する事件を起こしている。国家を揺るがす大事件であったが、あまりに画期的な技術のため、研究内容の譲渡と引き換えに事件は秘匿された。本件がきっかけでスペースキャスケット計画が始動することになる。
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