5人が本棚に入れています
本棚に追加
○地球とよく似た惑星
○街の全景(夜明け)
厚い雲が晴れる。
峰に囲まれた広大な地に、墓地が広がる。
そこに小さな街が見える。
そびえる中央の台地に、巨大な電波望遠鏡が鎮座している。
夜が明け、太陽の光が街を照らす。
パーソナリティ(声)「だけど、がっかりしないでくださいね。
キミが大人になる頃には、自転車で出かけるくらい、
気楽に宇宙船に乗って宇宙へお出かけする時代がやってきます。
そうしたら、今は見つけられない星がもしかしたら見つかるかもしれない。
だから……」
ラジオの音が遠のく。
○宇宙船ドック(夜明け前)
小型の宇宙船がドックに格納されている。
作業員はおらず、整備用ロボットやドローンが忙しなく働いている。
○同・宇宙船内
女性オペレータ(声)「発射15分前です。参加者の皆様は、
最終確認バッチの起動をお願い致します」
案内に従い、星出真昼(ほしで・まひる)はキーボードをタイプする。
メインパネルに"完了"と表示される。
真昼「これでよしっと。お姉ちゃん、そっちはどう?」
真夜「もうちょっと待って!あと1分!」
最初のコメントを投稿しよう!