雨の朝、あなたの隣

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 雨の日は爆発する亜衣香の髪。  朝から降っていればきっちり結うしかないが、下校する頃までもつのなら髪は下ろしていきたかった。  今朝はスタイリング剤を使い、念入りにブラッシングしてきた。ここで雨に濡れてしまえば全てが水の泡になってしまう。  誠也は訝しげに片目を眇めた。 「じゃあ傘させば?」 「でも折りたたみって使った後が面倒でしょ。傘立てにうまく立てられないし、濡れたまんま鞄にしまうのも嫌だし」 「オレにはお前がめんどくせーわ」  先行くぞ、と言い置いて誠也は駆けていった。  指摘はもっともだと認めながら、だからこそ困ってるんじゃないのと亜衣香は憂鬱を吐き出す。
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