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雨の中、傘をささずに駆け込む
いつものバス停の待合室。
5人くらいは入れるのだろうか?
田舎のバス停だから大きくはない。
腰をかけられる椅子は決まってひとつしか置いてないような場所だ。
今日は先客が居るようだ。
彼女は雨が降ることを知らなかったようで傘を持っておらず、ずぶ濡れた真白なブラウスは肌が透けて見える。
目のやり場に困りながら紙パックのいちごミルクをストローで吸いながら外に視線を移す。
数分たっただろうか。いつもよりバスが来るのが遅く感じる。
「────」
退屈だったのか少女は突如歌い出した。
僕は驚いた。
突然歌い出したことじゃなくて。
彼女の声が
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